生徒会役員認証式の後、子ども安全の日の取組みとして山本校長から前編と後編に分けて「命」の話がありました。話が長編になることから、事前に原稿が配付され、ゆっくりと読み合わせながら大切なことが伝えられました。
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前編(誕生)
みなさんは「命」を考えるとき、「生まれること」もしくは「死ぬこと」どちらを考えますかとの問いから話が始まりました。実は「生まれること」と「死ぬことは」反対ではなく、「命」の中に「生まれること」と「死ぬこと」はペアであります。「生まれること」「死ぬことは」両方ともとても尊いことです。だから人は限りある命だからこそ、自分の「人生」をどう生きるか考えることが大切であると、前編の「誕生」の話が続きました。
中学一年生が書いた『あなたと会う事』という詩を紹介され、「自分が生まれる確率は3億分の1、あなたと会えた確率は70億分の1。この確率が本当だとしたら、毎日が奇跡に満ちあふれている。そして僕たちは この幸せな毎日を何気なく過ごしている」という内容でした
みなさんも、自分や家族が生まれてきた奇跡について、仲間たちや大切なあの人に巡り会えた奇跡について考えてみませんかと前編の話が終わりました。
後編(命が奪われた瞬間)
後編では命の中の「死=死ぬこと」についての内容ではなく「命」「生命」そのものが奪われた瞬間について話を続けられました。
奈良市の小学1年生の有山楓(かえで)さん(当時7)が誘拐、殺害された事件から今月17日で20年が経ちます。楓さんが通っていた富雄北小学校ではこの日、事件を改めて振り返り、命の重さや大切さを考える「いのちの集会」が今年も開催されます。
昨年度の集会では、校長先生が「悲しいけれども、いつまでも忘れてはならない、とても大切な日。みなさんには人を傷つける人にも、傷つけられる人にもなってほしくない」と語られ、児童代表のあいさつでは、6年の女子児童が「今この瞬間を生きていることを大切にしなければいけないと考えた。両親からもらった命、家族に感謝し、精いっぱい生きようと思った。楓さん、あなたはみんなの心の中で生きています」と話を続けてくれました。
彼岸花【和歌山毒物カレー事件の犠牲者林大貴君の母親が、天国のわが子に捧げる鎮魂歌】
「編集後記」
今から20年前になりますが、当時私が天理北中学校に勤めていた時に、発行していた生徒指導通信で、今日の後編「命が奪われた瞬間」の元になった内容です。有山楓さん(当時7歳)が通っていました富雄北小学校の校長先生が、私の元上司で、子どもたちの幸せを一番に考える先生でした。